製本ガイド
面付けや印刷の前に、製本方式を選ぶ
製本方式が変わると、ページ順、必要な余白、紙の限界、開き方まで変わります。印刷前に構造を決めるためのガイドをまとめました。
主要な製本方式
Fold + staple

中綴じ
折った紙を重ねて背の中央をホチキスで留める、もっとも定番のジン製本です。
Japanese pouch binding

袋綴じ
片面印刷した紙を袋状に折り、開いた辺を背側で綴じる日本由来の製本です。
Glued spine

無線綴じ
平積みした本文の背を糊で固める、背幅のある本向けの製本です。
Side-sewn stack

和綴じ
平らな紙束を背側の穴列で縫い留める、見た目に特徴のある製本です。
Exposed spine sewing

コプト製本
露出した鎖状の糸で折丁をつなぎ、接着した背を使わず平らに開く製本です。
Machine-sewn fold

ミシン綴じ
中央の折りを連続したミシン糸で縫い、ホチキスの代わりに柔らかな背を作ります。
Hand-sewn booklet

パンフレットステッチ
一つの折丁を3穴または5穴で手縫いする、初めての糸綴じZineに適した方式です。
Exposed long stitches

ロングステッチ
複数の折丁を表紙へ直接縫い、背に長い糸を見せる製本です。
Double-thickness leaves

フレンチフォールド
各シートを二重の葉に折り、閉じた小口と高い不透明度を作る構造です。
Sculptural structure

トンネル/フラッグブック
蛇腹の支持体にパネルを配置し、ページを奥行きのある物体へ変える構造です。
Gathered signatures

折丁/セクション糸綴じ
折った複数の折丁を縫ってまとめ、長い本を強く柔軟に開ける製本です。
Continuous folded strip

蛇腹折り/コンサーティーナ
連続した帯を交互に折り、本としても長い一枚の構図としても読める構造です。
製本セレクター
制作条件から製本を選ぶ
ページ数、紙厚、開き方、印刷方法を選ぶと、実際の構造条件に合う出発点を提案します。
かんたん比較
見た目ではなく構造で比較したい時はここから始めてください。下の違いが、そのままレイアウト判断に影響します。
| 方式 | 構造 | 向いている厚み | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| 中綴じ | 各シートを見開きで印刷し、半分に折って入れ子状に重ね、中央の折りに沿ってホチキスで留めます。 | Short booklets | 短いジンや小冊子 |
| 袋綴じ | 各シートは片面印刷し、印刷面が外を向くように半分に折ります。折り辺が小口になり、開いた辺が綴じ側にそろいます。 | Specialty structures | 和綴じらしい作品性 |
| 無線綴じ | ページは順番に平積みされ、背を整えて接着剤で固定します。多くの場合は表紙で本文ブロックをくるみます。 | Higher page counts | 背幅のある厚めの本 |
| 和綴じ | ページは折らずに平らなまま積み、穴をあけて背側近くを装飾的なパターンで縫い留めます。 | Specialty structures | 装飾的な見える糸 |
| コプト製本 | 各折丁の折りに同じ位置の穴を開け、前の折丁と鎖状に連結します。折丁ごとに面付けし、完成ページ数を折丁単位で計画します。 | Specialty structures | 見開き写真、複数折丁の作品集、手縫いを見せたい小部数版に向きます。 |
| ミシン綴じ | 面付けしたシートを折って入れ子にし、中央の折りをミシンで縫います。ページ順は中綴じと同じ冊子面付けです。 | Specialty structures | アート、ファッション、写真の短いスタジオ版や、糸をデザイン要素にする作品に向きます。 |
| パンフレットステッチ | 面付けしたシートを一折丁に重ね、折りに3穴または5穴を開け、中央の長い糸に端を結びます。ページ数は4の倍数です。 | Specialty structures | 詩、コミック、ワークショップ、短い写真エッセイの小部数制作に向きます。 |
| ロングステッチ | 折丁の折りと表紙の穴またはスリットを対応させ、糸を通して固定します。文書は一冊の入れ子ではなく折丁ごとに面付けします。 | Specialty structures | 複数折丁の日記、作品集、接着剤を使わないアートブックに向きます。 |
| フレンチフォールド | 片面印刷したシートを印刷面が外になるように折り、開いた辺を背側で綴じます。通常の冊子とは異なるパネル順を計画します。 | Specialty structures | 画像中心の版、薄紙、片面印刷、閉じた小口を生かす作品に向きます。 |
| トンネル/フラッグブック | トンネルは層状パネルを左右の蛇腹へ固定し、フラッグは交互の山折り・谷折りへ個別パネルを付けます。通常の冊子面付けは使いません。 | Specialty structures | 展示、立体的な物語、パノラマ、建築写真、開く動作で関係が変わる作品に向きます。 |
| 折丁/セクション糸綴じ | ページは一冊全体ではなく折丁ごとに面付けします。各折丁を折って縫い、背で順番にまとめます。 | Specialty structures | 長い写真集、作品集、強度と開きやすさが必要な複数折丁の本に向き、折丁ごとのクリープを抑えます。 |
| 蛇腹折り/コンサーティーナ | パネルを一列に配置し、交互方向に折ります。両面印刷では裏面の向きも意図的に計画します。 | Specialty structures | パノラマ写真、時間軸、連続絵、複数パネルを同時に見せる展示に向きます。 |
次の印刷準備へ進む
製本の方向性が決まったら、次はページ順、両面印刷の確認、テンプレート選びに進むのが自然です。